2004.8.16 公開

Spartan3とSpartan2の違い

Spartan3の良い点

1.無料WebPackにて、40万ゲートまでサポート
  (Spa2は20万ゲートまで) 2.内蔵ブロックRAMが大容量
  Spa2比、約4倍程度
3.DCMによるクロックジェネレータ
4.ゲートあたりの単価が安い
5.低消費電力

Spartan3の悪い点

1.5Vトレアラント入力ではない。
2.3.3V I/Oでは、3電源を必要とする。

アマチュア使用におけるポイント

 Spartan3のデメリットはほとんど無いが、現時点において5Vトレアラント入力ではないのが、大きなポイントになる。
 5V変換はレベル変換ICでも済むが、ちょいとした回路の実験では、5V I/Oに直結できるメリットはとても大きい。

 Spartan2はXilinx社の旧製品で、すでに主力製品からはずれているが、5Vトレアラント入力最終FPGAの為、しばらくは存続してほしいと願っている。

 すでに3.3V標準で財布に余裕がある方や、プロユースをお考えの方は、各社から販売されているSpa3の評価ボード等で用途に合う物を購入するのがベストだと思います。

 一方、FPGA入門やちょっとした実験レベルでは、上記の理由からSpartan3よりSpartan2の方がよく、値段重視ならオプティマイズのEZ-FPGASD-RAMを使うならナヒテックのNP1003等がお勧めです。

他の選択肢 Altera-Cyclone

 安価なブレッドボードはあまり見かけませんが、某インター○ェース誌を購読されている方なら、一番小さなデバイスがきっと手元にありますね。
 Cycloneも残念ながら5Vトレアラントではありません。
 無償デザインツールで比較する限り、Cycloneのゲートあたりの回路使用率は、Spa2/Spa3よりも50%程度も優れているようです。
 これにはデザインツールの最適化能力の差も大きいようです。

 ただし、Alteraの無償ツールQuatusIIは、ノードロックライセンスで6ヶ月毎にライセンスを発行してもらわなければならず、将来使えなくなる心配があります。
 一方、Xilinxの無償ツールWebPackは、シミュレータを除き、インストールするだけで動作します。

Spartan2ユーザーのSpartan3注意点

 5Vトレアラント入力ではないので、5Vデバイスを繋ぐ場合には3.3V以下にレベルコンバートする。

 ピンの電気的仕様はデフォルトでLVCOS25なので、3.3V I/OにおいてはucfファイルのアトリビュートにLVCMOS33LVTTLを追加する。

 Spartan2固有のプリミティブ(DLL,BSRAM)は、上位互換で自動的に変換してくれるものもあるが、BSCAN_SPARTAN2の様に変更が必要な物もある。

 DFS(デジタル周波数シンセサイザ)を使う場合、アクセサリにあるArchitecture Wizardを使って、パラメータ入力でソースが作れる。