はじめに

 私のEZ-USBの開発キットを取得した経緯をありのまま書いてあります。
 同じ物を購入しようと考えている方は「同じ製品でもロットにより中身が違うことがある」というリスクがあることを忘れないようにしてください。
 「同じ物を買ってみたが中身が違っていた」なんて文句いわれても、私は責任をもてません。

いきさつ

オプティマイズさんのカメレオンUSBは、EZ-USBとXilinxCPLDを組み合わせた基板で、PCからプログラムすることで何にでも変身してしまうという斬新なアイデアを持っています。
 このキット、基板売りでソフトはダウンロードするのですが、コントロールソフトは1つを除いてすべてソース公開されていて、その使い方も丁寧に説明されています。
 カメレオンUSBの汎用FW、ライブラリ、Cypressの開発ツールを一通りダウンロードすれば、AN2135SCの基板だけで、ポートの制御等ができるはずで、EZ-USBの入門用にも最適そうです。

 カメレオンUSB+ロジアナキットと併せて、AN2135SCチップ単体も購入したものの、USBコネクタやクリスタルから部品を集めて基板を作るのも結構面倒です。
 ちょうどSmartMediaの生データの読み書き器を作りたいと思っていたこともあり、USB接続のSmartMediaリーダライタをパーツ取りとして購入することにしました。
 USB接続のSmartMediaリーダライタは市販品で\3,000.-前後と安価ですが、USBコネクタ、3.3V電源、SmartMediaソケットが実装配線された状態で手に入ります。部品あつめて作る手間を考えたら、安いと思います。
 運がよければEZ-USBが搭載されているかもしれません。

生け贄

 とりあえず1つ購入してみました。生け贄はプリンストン製PRD_SM2です。
ちょっとサイズが大きめで値段も最安値ではないのですが、こいつを選んだのには理由があります。
 隣に陳列されていた同メーカのSmartMedia/ConpactFlashリーダのボディーが半透明で、中にQFP44ピンとDIP8ピンデバイスが見えたからです。EZ-USBの可能性があります。

 中身をあけてみると、とりあえず12MHzのクリスタルはありました。
 デバイスの方はQFP44ピンで"CARRY 025S"とあります。EZ-USBではないのでしょうか?

大当たり!

 とりあえず配線お調べないと使えないので順番に追っていくと、ピン配置がAN2135SCそっくりです。
 EEPROMらしきデバイスの7pinを半田で浮かせてから、パソコンに繋いでみます。
 デバイスマネージャーにはCypress EZ-USB(2131Q/2131S/2135S)と表示されました。
 QFP44のパッケージなので、AN2131SかAN2135Sということになります。

 カメレオンUSBのFWRITE機能が動けば、AN2135Sということになります。
 早速カメレオンUSBの汎用FWを使用して、FWRITE動作を行って、FWRITEピンをオシロで観察しました。
 FWRITE機能は動いていました。デバイスはAN2135SCコンパチとみてほぼ間違いありません。
 おかげで乗せ代えようと思っていたAN2135SCは不要になりました。

改造...汎用ボードへ

 ポートの配線を全部しらべて、スマメコネクタ部からI/Oポートと電源をヘッダーに引っ張り出しました。
 すでにEEPROMの7ピンをはずしてあるので、これで汎用EZ-USBボードの完成です。
 今回スマメR/Wとしての機能も残しましたが、ポートにはプルアップ/ダウンがごてごてついているのでちょっと注意が必要です。
 とりあえずは、XilinxのISPケーブル、スマメ生データリーダライタとして使います。

PRD SM2裏面PRD SM2表面

PRD SM2のEZ-USBポート周辺と、ポート引き出しの回路図